2024年2月9日金曜日

思い出を救え!

こんにちは。開封実行委員の河村です。

去る1月27日にタイムカプセルとともに回収された作品たちは、とてもキレイな状態で保管されていたことを先日の投稿記事でお知らせいたしましたが、作品たちはこの2週間で十分乾燥させることができました。
しかしながら作品のうち「写真」については、重ねられた状態で写真同士が張り付いていることがわかり、そのまま無理に剝がそうとするとプリント面が破れてしまう恐れがありました。

タイムカプセルから回収された作品の中には、学校側で残していただいた2003年当時の各クラス集合写真集がありました。

中身を確認すると、各シートの中央に写真が貼られているのですが、写真同士のプリント面が向かい合った状態で張り付いており、ページがまったく開けない状態となっていました。

以前に東日本大震災で持ち主不明となった写真を修復するというテレビ番組を観た際、写真屋さんで現像した銀塩写真であれば、水にしばらく浸すことで剥がすことができるという情報を思い出し、さっそく詳しく紹介しているWebサイトを探してみました。
剥がす手順が画像付きで紹介されているFUJI FILMさんの以下のサイトを見つけました。


注意:以下に紹介する作業は自己責任でお願いいたします

写真の紙は水に浸しても大丈夫のようですが、あいにく台紙に貼られていることもあり耐久性に難がありますが、写真さえ無事であれば何とかなる!と決断しバケツにぬるま湯を入れ浸してみました。
紹介されていたサイトでは水に浸すとありますが、他のサイトも確認してみたところ20~30℃程度のぬるま湯に浸すのが成功のポイントのようです。

30分程度浸した状態でバケツから引き上げ、台紙めくって写真の部分を掴みゆっくりと広げると、少しずづ「ベリッ、ベリッ」と剥がれてくれました。コツとしての表現が難しいのですが、ゆっくり過ぎると張り付いた面が突っ張ってしまい破れてしまう恐れがあるので、張り付きが弱い面は一気に広げ進め、張り付きが強い箇所はククッと剥がす感じです。
破れかけた場合は反対側から攻めてみて、それでも困難な場合は再度ぬるま湯に浸してリトライです。

台紙は写真の周りで破れヨレヨレになってしまいましたが、何とか写真面を剥がすことができました。しかし張り付きが強く硬化の激しかった1年1組の写真が破損してしまいました。力及ばずで大変申し訳ありません。
写真の下には児童一人ひとりがわかるように名前が書かれていました。先生方のご配慮に感謝です。

100%完全復活とはならない結果となりましたが、今回の「ぬるま湯に浸して剥がす方法」はとても有効であると思いました。私のような素人でも剥がすことはできましたが、写真屋さんにお願いすれば、より安全に修復していただけるかと思います。

数日後に大切な作品を皆様にお返しする運びとなりますが、写真の状態に肩を落とすことなく、思い出を諦めず頑張ってみてください。

0 件のコメント:

コメントを投稿